フェロセリウムとは、火花を出すための合金で作られたロッドのことです。ナイフや金属でこすると高温の火花が出るため、アウトドアやサバイバルで火を起こす道具として広く使われています。ライターがなくても着火できるのが大きな特徴です。
説明
フェロセリウムは鉄(フェロ)とセリウムを主成分とする合金で、摩擦によって数千度の高温の火花を発生させます。この特性を利用した「フェロセリウムロッド」は、アウトドア愛好家やサバイバリストにとって欠かせない火起こし道具です。一般的に「ファイヤースチール」とも呼ばれ、濡れていても使用できるため、マッチやライターよりも信頼性が高いとされています。使用方法はシンプルで、専用のストライカーやナイフの背で強く削るようにこすると火花が飛び散り、ティンダー(火口)に着火できます。フェロセリウムは摩耗しながら削れていくため、数千回の使用が可能です。軽量で持ち運びやすく、緊急時の火起こしや災害用の備えとしても有用です。環境条件に左右されにくく、火を得る原始的かつ確実な手段として現代でも高く評価されています。