チャークロスとは、布を炭化させて作る着火用の素材です。火打ち石やフェロセリウムロッドの火花を受けやすく、小さな火種を安定して保持することができます。サバイバルやブッシュクラフトで使われる定番の火起こし道具です。
説明
チャークロスは、綿や麻などの天然繊維を缶の中に入れて密閉し、火で加熱して炭化させて作ります。このとき酸素が遮断されるため布は燃え尽きず、黒くて軽い炭状の布ができます。この炭化布は非常に着火性が高く、わずかなスパークでも簡単に火種が生まれます。火花を受けた部分が赤くゆっくりと燃え広がるため、その火種を乾いた草や麻ひもに移し、息を吹きかけて炎に育てます。チャークロスは一度火がつくと消えにくく、持ち運びも容易なため、古くから火打ち道具と組み合わせて利用されてきました。現代のアウトドアやブッシュクラフトでも広く愛用されており、自作する人も多いです。作る際には空き缶や金属容器を使い、焚き火の中に入れて炭化させるのが一般的です。電子ライターやマッチが普及している現代でも、自然素材とシンプルな道具で火を起こす体験は特別で、サバイバル技術の一環として重要視されています。