荷物は最小に、安心は最大に。CHACCARD(チャッカード)は、キャンプの“初動”—小枝を整える、フェザースティックをつくる、火花を飛ばす—をカード1枚で完了させるために生まれました。
このページでは、製品の裏側にある誕生ストーリーと日本の職人技を、できるだけ分かりやすくお伝えします。
なぜカード型のマルチツールを作ろうと思ったのか
きっかけは、キャンプ場でよく起こるこの問題でした。
- 焚き付けが湿っていて火がつきづらい
- 小枝を少し整えたいだけなのに、大型ツールを出すのが面倒
- ライターが風・低温で不調になることがある
「財布に入っていて、いつでも取り出せる最小限の“助っ人”」を目指し、カードサイズで焚き付け準備→フェザー作成→着火までをつなぐ設計がスタート。
“なんでもできる”万能ではなく、キャンプの初動に特化した実用品、というコンセプトがCHACCARD(チャッカード)の核です。
コンセプト3原則

- ミニマル:クレジットカードサイズ・薄型・軽量で、財布やカードケースに常駐
- 実用第一:鋸(のこぎり)・鉋(かんな)・ストライカー(火打ち)など火起こしと木工の初動に直結
- Made in Japan:金属加工の産地・職人による精緻な仕上げと品質安定
日本の職人の「段取り力」がカタチになるまで

CHACCARDは、各工程を得意分野の町工場が分担して仕上げます。例として、こんな段取りで完成します。
- 設計/試作
使いやすい刃角度・持ち方・安全性を、紙模型→金属試作→実地テストで詰めます。 - 素材選定/抜き工程
カード厚みで剛性を出すため、金属板材のグレードを選定。レーザーやプレスで形状を高精度に抜く。 - 熱処理(硬度の要)
切れ・削り・耐久のバランスを決める工程。焼き入れ→焼き戻しでしなやかさと硬さの最適点を探ります。 - 研磨・面取り(使い心地の要)
エッジの立て方と指触りの安全性を両立。「削れるけど痛くない」を狙って、手作業で丁寧に仕上げます。 - 刻印・表面仕上げ
使い込むほど味が出るよう、傷に強い仕上げを選択。刻印は視認性とデザイン性を両立。 - 検査・最終調整
各機能が規定の動作を満たすかを一点一点チェック。微細なバリ取りやエッジ調整を行い、現場で即使える状態へ。
機能に宿る“こだわり”
- 鋸(のこぎり):小枝や細材に合わせたピッチ(刃の間隔)で、引っかかりを抑えつつ切断性を確保。
- 鉋(かんな):フェザースティックをつくる薄削りは角度と刃先の整えが命。薄く、長く、均一に。
- ストライカー(火打ち):火花の飛び方を安定させるためにエッジの立ち具合を厳密に管理。
- 補助ツール:モデルにより栓抜きまたはマイナスドライバーを搭載。現場の“ちょっとした作業”に即応。
※仕様はモデルにより異なります。詳細は商品ページのスペックをご確認ください。
フィールドテストで磨かれた「使い勝手」
- 濡れた薪でも初動を助ける:鉋でつくるフェザーが点火の“橋渡し”に。
- 大型ギアを出さずに済む:焚き付けづくりはカード1枚で完結。
- EDC×防災:財布に入れっぱなしにできるから、いざという時に手元にあります。
長く使うためのベーシックケア
- 使用後は樹液・汚れを拭き取り、乾燥させて保管
- エッジは無理なこじりやテコ掛けを避ける
- 火気使用時は風向・可燃物・消火手段を必ず確認
よくある質問
Q. ライターがあれば不要では?
A. 風・低温・濡れでライターが不調なことは珍しくありません。ストライカーは“冗長化(バックアップ)”として有効です。
Q. 初心者でも扱えますか?
A. フェザースティック作りは数回の練習で上達します。薄く・一定の厚みで長く削るのがコツです。
Q. メンテナンスは難しい?
A. 基本は拭き取り→乾燥でOK。定期的な点検だけで長く使えます。
もしギフトで選ぶなら
- 相手のスタイル(ソロ派/ファミリー派/EDC派)に合わせて
- 「はじめてのフェザー作り」のメモを添えると、届いたその日から楽しめます
- 財布やカードケースとのセット提案も人気
はじめてのフェザー作り|超シンプルメモ
用意するもの
基本の手順(3分版)
- 素材選び:乾いた枝を選ぶ(割って中が白く乾いていれば◎)。
- 固定:枝の片端を地面や切り株で安定させる。
- 削る:刃を浅い角度で当て、軽い力で長く薄くスライド。
- 量を作る:カール(薄い削り屑)を同じ場所に山盛りに溜める。
- 着火:ストライカーで火花をフェザーの根元に当てる。
- 育てる:ふーっと弱い送風→細い焚き付け→太い枝の順で“育てる”。
コツ
- 角度は浅く・力は弱く:押し切らず、滑らせるイメージ。
- 一定リズム:薄さと方向をそろえると着火が安定。
- 乾いた芯:外が湿っていても割って中身を使う。
やりがちNG
- 厚くゴリゴリ削る(→点きにくい)
- 濡れた木・生木を使う(→白煙だけで燃えない)
- 一気に太い枝を乗せる(→窒息して消える)
安全メモ
- 周囲の可燃物・風向・消火手段を必ず確認。
- 手元は安定させ、指先を刃の進行方向に置かない。
- 使用後は拭き取り→乾燥保管。
トラブル対処
- 火花が乗らない:フェザーをさらに薄く増量、根元を狙う。
- すぐ消える:送風が強すぎ/太い材を早く乗せすぎ。細材を追加。
- 湿っている:枝を割って内側で作る。紙片や麻ひもほぐしを少量ブレンド。
まとめ(結論)
CHACCARD(チャッカード)は、日本の町工場の技術が育てた“最小の相棒”。
カード1枚に込めたのは、火起こし・木工の初動に強い実用性と、使う人の時間を無駄にしない段取りの知恵です。
キャンプをもっと軽やかに、もっと確実に。ポケットの中から、最高の一歩を。



