ブランチテストは、登る前に枝が安全に体重やロープの力を支えられるかを確かめるための確認方法です。見た目が太い枝でも、内部が腐っていたり、付け根に割れがあったりすると折れる危険があります。いきなり全体重を預けるのではなく、軽く揺らす・段階的に荷重をかける・別の角度から観察するなど、少しずつ確かめるのが基本です。ツリークライミングでは、支点の枝が折れると大事故につながるため、ブランチテストは「登る前の必須動作」として覚えておくと安心です。
説明
ブランチテスト(枝の荷重テスト)は、枝を支点や足場として使う前に、その枝が“想定する力”に耐えられるかを段階的に評価する行為です。ポイントは、枝の「太さ」だけで判断しないことです。木材は外側が硬く見えても、内部が空洞化していたり、腐朽が進んでいたりする場合があります。特に枝の付け根(枝の襟=ブランチカラー付近)に損傷があると、折れ方は一気で、予兆が少ないこともあります。テストの手順は安全側に組み立てます。まず目視で、枯れ枝、キノコ、樹皮の浮き、割れ、虫孔、樹液の異常流出などを探します。次に枝のつき方を見ます。幹に対して鋭角で細長く伸びる枝や、V字に割れやすい二又(共優勢枝)は、荷重に弱いことがあります。目視で不安があれば、その時点で候補から外すのが賢明です。次に、手で枝を押したり引いたりして反応を見ます。ここで大事なのは“勢いよく揺らさない”ことです。揺らし過ぎると枝を傷めたり、折れるリスクを自分で高めてしまいます。軽い力でたわみ具合、きしみ音、付け根の動き(幹側が一緒に動く、割れが開くなど)を観察します。可能なら別の角度からも見て、付け根に亀裂がないか再確認します。そのうえで、体重を預ける場合は段階的に行います。片手で保持しつつ片足を軽く乗せる→少し荷重を増やす→両足へ、という順です。ロープ支点として使う場合も同じで、いきなり全荷重をかけず、テンションを少しずつ上げて枝の反応を確認します。さらに注意したいのが「力の方向」です。枝は下方向の荷重には比較的強くても、横方向に引っ張られる力(特にロープ角度が悪いとき)には弱い場合があります。支点にするなら、ロープが枝を横に引かない配置を考え、できるだけ付け根寄りで負荷を受けさせます。ブランチテストは“合格”を探す作業ではなく、“危険な枝を除外する”作業です。迷う枝は使わない。それが長期的に最も安全で、木にも優しい選択になります。


